2009年6月16日火曜日

つなげる力:藤原 和博 著 【情報編集力】 その3

つなげる力(ちから):藤原 和博 著 2008/09/15 文藝春秋

【情報編集力】


藤原 和博 氏 (東京学芸大学客員教授 大阪府知事特別顧問 前杉並区立和田中学校校長)
藤原 和博 の よのなかnet

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↓本文より:

☆第4章 情報編集力のテクニック

「負の体験をおそれるな!」

 とくに、お母さんたちに言っておきたいことがある。
 「負」の体験をおそれるな!ということだ。
 読者は、「上手くいったこと」と「上手くいかず失敗したこと」のどちらが、あなた自身
を成長させたとおもうだろうか。
 たいていの人は、「失敗」からより多くを学んだはずだ。にもかかわらず、たいていの大人
は、子どもに失敗させないように先回りして条件を整えてしまう。
 はっきりいうが、ずっと居心地がよければ、子どもは大人になれないだろう。
 成長の機会というものは常に試練とともにあるからだ。
 年中エアコンのある部屋で育てたら、発汗作用や体温調節機能に重大なダメージが加わる。


 状況の変化に応じて持てるものを組み合わせ、力を発揮しなければならない成熟社会では
「情報編集力」が大事になってくるのだ。
 「負」の体験のない場所で育つはずはなかろう。
 人は誰だって傷つくことが怖い。大人だってそうだ。だからといって、ずっと「事なかれ
主義」では行き詰ってしまう。
 子どもたちには、小さな失敗や失望をくり返して少しずつ力をつけ、たくさんの自分物語
を生み出していってほしいと思う。



「テレビとケータイから逃れる」

 まだまだ、家庭でできることはある。テレビとケータイへの警告も発しておこう。
 家庭生活の中心にテレビを置くこと、小中学生にケータイを買ってあげること。
 この二つには十分注意してもらいたい。もし子どもがテレビやケータイ中毒にかかって
しまえば、間違いなく「集中力」にダメージを受けるからだ。


 いっぽう、テレビを見る時間を制限し、ケータイを自ら制限して使えるコントロール能力
を身につけたなら、それは人生をマネジメントする力にもつながっていく。
 「情報編集力」のベースになるのは、なんでも足して加えていくことではなく、むしろ
いらない要素を引いて減らしていって、いま大事なことのみに集中すること。
 テレビとケータイという便利なメディアは、この「集中力」という、子どもの頃に養えば
一生の財産になるものを奪うリスクをはらむのだ。
 「集中力」と「バランス感覚」は、子どもの頃に獲得させるべき、最も大事な能力では
ないかと思う。
 この二つはともに、よく遊ぶことで身につく副次的な能力でもある。
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柏崎市で取り組んでいる小中学生向けの「いきいきゲーム」という国別対抗のトレーディング
ゲームがある。

私は進行及び国連役としてかかわる機会を得ているが、そのゲームのはじめに3つの約束が
あり、その一番目が『失敗おめでとう!』だ。

成功の反対は失敗ではなく、『何もしないこと』…う~ん・大人たちにも伝えたい!!


また、『得意をいかそう』で4つの能力を振り返る一番目『自分で考え、(自分で)行動する』
【主体性】も部活や委員会活動でいきない「自主的に…」「リーダーシップを発揮しろ」と
言われても難しい。

でも【遊び】の場面ではどうだろうか?
やはり子どもの時から画面上のバーチャル世界だけではなく、ヒトと遊ぶ=直接肌で接し&
感じる機会・体験が重要だと考えるし、子どもたちの成長ぶりからも確信しているところだ。

子ども向け各コース(通常)


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