遺伝子学者と脳科学者の往復書簡:村上 和雄・川島 隆太 著 2010/1/26 くもん出版
今、子どもたちの遺伝子と脳に何が起きているのか?
遺伝子と脳は、どこをめざしているのか
村上 和雄 氏 (筑波大学 名誉教授) Wikipedia
川島 隆太 氏 (東北大学 教授) Wikipedia
川島隆太研究室
-----
↓本文より:
☆四通目 ◆今、子どもたちにしてあげるべきこと
● 脳科学者から遺伝子学者への手紙
○ 「喜んで勉強する」と「自分から勉強する」はちがう
村上先生は、自分の意思で何かに取り組むことの大切さを強調されていましたが、私から
一つ、補足させていただこうと思います。それは「喜んで取り組む」と「自分から取り組む」
を混同しないよう、注意が必要だということです。
学習の本来の目的は、教科書的な知識の丸暗記だけではありません。村上先生もお書きに
なっていたとおりです。身につけた知識をもとに、それを思考によってさらに深めたり、
ほかのことがらと関連づけて理解したりといった活動も、とても大切です。これらはまさに、
外部から強制されておこなうのではなく、自分の内発的な知的欲求によっておこなわれるもの
です。こういった中から、自分なりの目標や目的、さらには夢というものが生まれてくるわけ
です。
これが、実際に今やっている「学習」に多少苦痛な部分が含まれているとしても、その先に
ある目標、目的、夢といったものをめざしてがんばっていこうという、強い意思を持つことに
つながっていきます。
つまり、「自分の意思で学習に取り組む」ということの中には、「多少の苦痛はがまん
して取り組む」ということも含まれるわけです。
いっぽう、喜んで取り組む、楽しみながら学習するという場合は、苦痛の部分は可能な限り
排除されています。「強い意思」がなくても、机に向かえるようにできているわけです。
そういった教材に子どもが喜んで取り組んでいるからといって、これで勉強に対する能動的
な姿勢がつくれて、村上先生がおっしゃるところの「遺伝子のスイッチがONになる」とは思わ
ないでいただきたいのです。
楽しい教材とは、楽しさを提供されている教材です。学習者にはどうしても、受身の部分が
できてしまいます。もし、そういった教材ばかりを使っていたら、お楽しみばかりが学習の
目的になってしまいかねません。
○ 脳活性化の切り札は親子のコミュニケーション
知識や技術。記憶力、学習力、創造力。コミュニケーション力や感情を制御する力。これら
の力も生まれついて持っているわけではなく、成長する中で身につけていくものです。
そして気づいていただきたいのは、こういった能力はすべて、脳の前頭前野の活動に基づい
ている、ということです。つまり、前頭前野の活性化を図ることが、子どもたちをよりよく
成長させることにつながるのです。村上先生流の言い方をすれば、脳を活性化することが、
様々な遺伝子のスイッチをONにすることになる、といえるのではないでしょうか。
「反抗期」という言葉があります。思春期の、どんなことに対しても反抗的な言動を取る
時期、と理解されていると思います。「あの子は反抗期だからしかたがない」といった言い方
もよくされます。
でも本当は、わけもなく反抗しているのではなく、脳の発達によって、能動的に行動したい
という人間として当然の欲求が強くなっているのに、周囲の大人たちがいつまでも子ども扱い
して「受動的」でいることを強いることに対して反発している、と考えるべきなのではないで
しょうか。
そしてそのことは、単に反抗する・反抗されるといった、表面的な問題以上のものを含んで
いると、私は考えています。脳が成長すれば、知的な要求も高まります。知りたい、学びたい
という気持ちです。ただしそれは、能動的に学びに取り組みたいという側面を持っています。
けっきょく、反発したり反抗したりする子どもに問題があるのではなく、子どもの成長と
変化に気づかず、対応を変えることができない大人の側に問題の根があるのではないかと思う
のです。
学びとは、知的興奮の集合体だと私は思います。だからこそ、学びの結果、知的興奮による
満足、すなわち「快」の感情を得ることができ、それがさらなる学びへの欲求につながるの
です。
小学生の高学年や中学生くらいになったときに、それまでなんのために足し算やかけ算を
習ってきたのかが、方程式を解く中でわかってきて、数学的なヒエラルキーの中では、自分が
これまで学習してきた、させられてきたことにはすべて意味があったことがわかる。これほど
知的興奮を刺激し、前頭前野を活性化することはないのではないでしょうか。
私たち大人は、せっかくこんな貴重な成長の時期にある子どもたちとのコミュニケーション
を、「反抗期だから」のひと言でないがしろにしてきたように思います。子どもたちの成長を
認め、それに合わせた対応でつながりを維持していくことが、子どもたちの成長の可能性を
さらに広めることになるのだと思います。
-----
【自分から取り組む】【能動的】【親子のコミュニケーション】:
【しらさん家】の『笑足運動あそび』は仲間とのかかわり合いが生まれるキッカケづくりに
こだわっている。
それは、いわゆる指導者に依存しきった・受身のみの関係にならないような仕掛け・意図も
ある。
そして【自愉力:自分らしく愉しむココロをつなげるチカラ】という表現にも【自分から~】
の価値への気づきにつなげたいという本質がある。
【親子のコミュニケーション】において『親子で運動あそび』実践の場面で【カラダでの
コミュニケーション】が一つの大きなキッカケになると確信している。
小学校5,6年生向け『親子で運動あそび』の付加価値として、「反抗期」のはじまりに対して:
「子どもたちの成長を認め、それに合わせた対応でつながりを維持していくこと」の大切さ!
『ふれあい・絆』をココで途切れさせない!という視点も強くお伝えしていければと考えて
いる。『自立』とのかねあいが簡単ではないと思うが…
2010年4月30日金曜日
2010年4月29日木曜日
【笑いと笑顔】@遺伝子学者と脳科学者の往復書簡:その1
遺伝子学者と脳科学者の往復書簡:村上 和雄・川島 隆太 著 2010/1/26 くもん出版
今、子どもたちの遺伝子と脳に何が起きているのか?
遺伝子と脳は、どこをめざしているのか
村上 和雄 氏 (筑波大学 名誉教授) Wikipedia
川島 隆太 氏 (東北大学 教授) Wikipedia
川島隆太研究室
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↓本文より:
☆四通目 ◆今、子どもたちにしてあげるべきこと
● 遺伝子学者から脳科学者への手紙
○ 実験で確かめた「笑いが遺伝子をONにする」
日本にも昔から「笑う門には福来る」、「病は気から」といったことわざがあります。
また、私たちは感覚的に「大笑いしたあとは、気分も体もスッキリする」ということを、
体感して知っています。
病気に打ち勝ったり、気分がスッキリしたりするということは体の変化ですから、遺伝子
のスイッチの切り替えと関係しているのは明らかです。ただ、残念ながら科学的に確認されて
いない。これでは、いつまでたっても「仮説」の域を超えることができません。そこで、この
実験を思い立ち、成功にこぎつけたというわけなのです。
今回はたまたま笑いと糖尿病との関係を調べ、その効果をあらためて確認することになった
わけですが、糖尿病に当てはまる仕組みが、ほかの病気には効かないというわけがない。実際
に最近の研究では、「ほほえみ」によって脳内でのメラトニンの分泌が促され、動脈硬化の
予防が期待できることや、笑いによってノルアドレナリンの分泌が減少し、高血圧や心臓病の
危険因子を減らすことにつながる、といったことがわかってきています。
笑うことや笑顔でいることは、私たちの想像以上に遺伝子のスイッチと関連し、私たちの心
だけでなく、体の様々な機能によい影響を及ぼしているのです。
私どもはごく最近、笑いによってONになったりOFFになったりする多くの遺伝子を発見しま
した。この業績により、博士が生まれました。この分野は、ますますおもしろくなっていく
でしょう。
○ 子どもたちに笑いと笑顔を!
自分の意思で、自らの夢や目標に向かって突き進んでいくということは、本来、とても
楽しいことです。途中で困難なことにぶつかれば、思わず顔をしかめてしまうこともある
でしょう。しかし、そんな困難も、自分の知恵と工夫と努力によって乗り越えることが
できれば、新たな自信につながり、自然と笑みもこぼれてきます。その笑みがどんなに
大切か。
今、日本の子どもたちに笑顔が少ないように思います。笑い声が聞こえても、他人をさげ
すんだり、おとしめるような笑いが多いのではないでしょうか。そんな笑いでは、子ども
たちの未来を切り拓く遺伝子のスイッチは切り替わりません。
子どもたちがどんな困難にぶつかっても、簡単にくじけることなく、強い意思で取組んで
いける夢や目標を見つけるための手助けを、まずはいちばんそばにいる親御さんたちが、
そしてまわりの大人たちが社会全体で、笑顔で取組むことが必要だと考えています。そう
すればきっと、子どもたちも笑顔で未来に向かって突き進んでくれるにちがいありません。
-----
【しらさん家】の『笑足運動あそび』は自信をもってみんなの【笑顔つながり】を実現
できると言い切れるところまで少しずつ実績を積み重ねてきた!
【笑い】【笑顔】【社会全体で】:
大人の役割・社会の役割をどう果たしていけるか!まだまだ試行錯誤は続く……
柏崎高校男子バスケットボール部も5/28(金)から始まる3年生最後の県総体に向けて、このGW
期間中多くのゲームを経験できる予定だ。
うちのチームは「達成感」をもっともっと『笑顔』で共有してほしいと考えている。
(多くのコーチ陣が修正点を厳しく(怖い顔で怒鳴って)伝えるケースが多いので、私は
その逆のアプローチを試したい!!)
流れがなかなかつかめなくピンチの場面でも…そんな時だからこそ一つの小さなチャレンジ
でも(リスクもある)その気持ち・積極さにみんなで笑顔で応えてあげたい!
一人ひとりの一つひとつの勇気がなければ状況は変えられないのだから…
体力が尽き果ててカラダがきかないのであればチカラは出し切ったと現状を納得するしか
ないだろう。課題が認識できれば次につながる。うちは“笑顔でしなやかに走りきる”
しかない!!
今、子どもたちの遺伝子と脳に何が起きているのか?
遺伝子と脳は、どこをめざしているのか
村上 和雄 氏 (筑波大学 名誉教授) Wikipedia
川島 隆太 氏 (東北大学 教授) Wikipedia
川島隆太研究室
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↓本文より:
☆四通目 ◆今、子どもたちにしてあげるべきこと
● 遺伝子学者から脳科学者への手紙
○ 実験で確かめた「笑いが遺伝子をONにする」
日本にも昔から「笑う門には福来る」、「病は気から」といったことわざがあります。
また、私たちは感覚的に「大笑いしたあとは、気分も体もスッキリする」ということを、
体感して知っています。
病気に打ち勝ったり、気分がスッキリしたりするということは体の変化ですから、遺伝子
のスイッチの切り替えと関係しているのは明らかです。ただ、残念ながら科学的に確認されて
いない。これでは、いつまでたっても「仮説」の域を超えることができません。そこで、この
実験を思い立ち、成功にこぎつけたというわけなのです。
今回はたまたま笑いと糖尿病との関係を調べ、その効果をあらためて確認することになった
わけですが、糖尿病に当てはまる仕組みが、ほかの病気には効かないというわけがない。実際
に最近の研究では、「ほほえみ」によって脳内でのメラトニンの分泌が促され、動脈硬化の
予防が期待できることや、笑いによってノルアドレナリンの分泌が減少し、高血圧や心臓病の
危険因子を減らすことにつながる、といったことがわかってきています。
笑うことや笑顔でいることは、私たちの想像以上に遺伝子のスイッチと関連し、私たちの心
だけでなく、体の様々な機能によい影響を及ぼしているのです。
私どもはごく最近、笑いによってONになったりOFFになったりする多くの遺伝子を発見しま
した。この業績により、博士が生まれました。この分野は、ますますおもしろくなっていく
でしょう。
○ 子どもたちに笑いと笑顔を!
自分の意思で、自らの夢や目標に向かって突き進んでいくということは、本来、とても
楽しいことです。途中で困難なことにぶつかれば、思わず顔をしかめてしまうこともある
でしょう。しかし、そんな困難も、自分の知恵と工夫と努力によって乗り越えることが
できれば、新たな自信につながり、自然と笑みもこぼれてきます。その笑みがどんなに
大切か。
今、日本の子どもたちに笑顔が少ないように思います。笑い声が聞こえても、他人をさげ
すんだり、おとしめるような笑いが多いのではないでしょうか。そんな笑いでは、子ども
たちの未来を切り拓く遺伝子のスイッチは切り替わりません。
子どもたちがどんな困難にぶつかっても、簡単にくじけることなく、強い意思で取組んで
いける夢や目標を見つけるための手助けを、まずはいちばんそばにいる親御さんたちが、
そしてまわりの大人たちが社会全体で、笑顔で取組むことが必要だと考えています。そう
すればきっと、子どもたちも笑顔で未来に向かって突き進んでくれるにちがいありません。
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【しらさん家】の『笑足運動あそび』は自信をもってみんなの【笑顔つながり】を実現
できると言い切れるところまで少しずつ実績を積み重ねてきた!
【笑い】【笑顔】【社会全体で】:
大人の役割・社会の役割をどう果たしていけるか!まだまだ試行錯誤は続く……
柏崎高校男子バスケットボール部も5/28(金)から始まる3年生最後の県総体に向けて、このGW
期間中多くのゲームを経験できる予定だ。
うちのチームは「達成感」をもっともっと『笑顔』で共有してほしいと考えている。
(多くのコーチ陣が修正点を厳しく(怖い顔で怒鳴って)伝えるケースが多いので、私は
その逆のアプローチを試したい!!)
流れがなかなかつかめなくピンチの場面でも…そんな時だからこそ一つの小さなチャレンジ
でも(リスクもある)その気持ち・積極さにみんなで笑顔で応えてあげたい!
一人ひとりの一つひとつの勇気がなければ状況は変えられないのだから…
体力が尽き果ててカラダがきかないのであればチカラは出し切ったと現状を納得するしか
ないだろう。課題が認識できれば次につながる。うちは“笑顔でしなやかに走りきる”
しかない!!
2010年4月15日木曜日
ロコモティブシンドローム:中村 耕三 著 【長寿社会】
新国民病 ロコモティブシンドローム―長寿社会は警告する:中村 耕三 著 2010/03/10 日本放送出版協会
中村 耕三 氏
(東京大学 大学院 医学系研究科・医学部教授(整形外科学講座))
東京大学医学部附属病院 整形外科・脊椎外科
-----
↓本文より:
☆第1章 今日本人のからだに何がおきているのか
「ふえている膝と腰の悩み」
日本整形外科学会は2007(平成19)年に「ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)」
という新たな概念を提案しました。ロコモティブ(locomotive)という語は「運動の」の意味で
「機関車」という意味もあり、能動的な意味合いをもっています。この新しい概念を提案した
のは、そのことによって、いま日本人のからだにおきていること、そして日本社会が直面して
いるこの運動器の問題に多くの人々が気づき、まずは意識をし、そして前向きに取り組んで
ほしいからです。
ロコモティブシンドローム、略して「ロコモ」は、運動器の障害による要介護の状態や
要介護リスクの高い状態のことを示しています。日本語では「運動器症候群」です。
「ロコモは社会全体の問題」
戦後日本は命を大切にし、一人ひとりが長く生きるという社会を実現し、世界一と呼べる
長寿国になりました。その一方で、少子化が進んで、高齢者を支える人口が減っています。
過疎化などで65歳以上の人口比50%以上になり、共同体の機能が維持できない地域社会も
現れ始めています。歩くのに苦労するために家に引きこもる高齢者が多くなり、近所の商店街
は寂れ地域経済は沈滞し、若い人たちは働き口を求めてますます都会へ出ていきます。地域の
近所づきあいは少なくなり、それがいっそう高齢者が引きこもりになる原因になっています。
現在、予備軍を含めてロコモと呼ばれる人々の数は4700万人です。60歳過ぎの団塊世代が
75歳以上になるころ、ロコモ人口はどれだけふえていることでしょう。少子化で減って
しまった若い人たちが、それを社会保障で支え、さらに祖父母、両親の介護という形で
支えることになります。
ロコモが進行して要介護に至らないよう、できるだけのことをすることが、本人の幸福の
ためだけでなく、社会全体にとっても大事なことなのです。
☆第6章 ロコモにつよいライフスタイルを
「あらためて『ロコモ』で提案したいこと」
ロコモは、高血圧症や認知症と同じくらいの割合で要介護の原因になっているという事実が
あります。にもかかわらず、これまで社会的にあまり大きくはクローズアップされてきません
でした。
ロコモから要介護に至る方が増加していて、その数はこれまでどこでも経験されたことが
ないほど膨大であるという点が重要です。この状態は足腰が弱った人が少数であったときの
対応方法を、単に延長したくらいでは対応できないような状態なのです。……従来の考え方
では十分な対応ができない時代を迎えていることは明らかです。
日本整形外科学会が中心になって、ロコモティブシンドロームという考え方を提案している
のは、まずこのような現状を広く知っていただきたいとの思いからです。運動器の知識を
もって生活すれば、運動器の機能の低下を予防し、健康長寿につなぐことができるでしょう。
「地域で支えるロコモ」
ロコモは予防的な概念を含んでいます。年齢を重ねるにつれて運動器は変性をおこし、50代
以上になるとどこか不調なところが出てくることが多くなります。膝や腰に痛みが出ることが
あり、日常生活の動作も徐々に大変になってくるかもしれません。しかし、運動器の機能を
低下させないようにロコトレを行うことでこれらを予防し、積極的に外出し、社会活動を行う
こともできると思います。
地域では、ロコモの人が引きこもりにならないよう、いろいろ工夫をしたり、インフラを
整えたりして、ロコモの予防をしようとしている人たちを後押しすることが必要です。
そのためには、やはり一人でも多くの人にロコモに関心をもってもらい、理解してもらい
たいと思います。運動器の知識を共有することがその第一歩になります。ロコモという言葉
はそのためにあります。今後もできるだけロコモティブシンドロームという問題の重要性を
広めていきたいと思っています。
-----
「ロコモ」「ロコトレ」「運動器」「運動器不安定症」
ネーミング+略しかたの重要性を感じる!
NHKでも「きょうの健康」「ためしてガッテン」「名医にQ」等で2009年頃から多く取り上げ
られている印象だ。
「メタボ」「脳トレ」「循環器・呼吸器」「高血圧症」「認知症」
と比較するとまだまだ広く活用されている現状ではないようだ。
「コーディネーショントレーニング」「運動あそび」「笑顔つながり」
我々の取り組みをお伝えするキーワードたち!いかがだろうか?
メディアで頻繁に集中的に取り上げられるかどうかで広まるスピードは変わってくると思うが
一つひとつ地道に実践を積み重ねていくしかないだろう。
来週4/20(火)小千谷・富久寿大学の開講式でお話をさせてもらう機会を得たが、この一歩一歩
につなげていくチャンスとして活用させてもらおうと考えている。
上記本文からの抜粋のポイントは
「社会全体」「地域で支える」だ。
地域の課題としては、まだまだ多くの方々には認識されていない?と思う。
「健康管理は一人ひとりの問題」から「一人ひとりが地域で信頼できる仲間とともに生きがい
を持って健康に生き切るコトは社会の問題」になっていくサポートを粘り強く追求したい!!
中村 耕三 氏
(東京大学 大学院 医学系研究科・医学部教授(整形外科学講座))
東京大学医学部附属病院 整形外科・脊椎外科
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↓本文より:
☆第1章 今日本人のからだに何がおきているのか
「ふえている膝と腰の悩み」
日本整形外科学会は2007(平成19)年に「ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)」
という新たな概念を提案しました。ロコモティブ(locomotive)という語は「運動の」の意味で
「機関車」という意味もあり、能動的な意味合いをもっています。この新しい概念を提案した
のは、そのことによって、いま日本人のからだにおきていること、そして日本社会が直面して
いるこの運動器の問題に多くの人々が気づき、まずは意識をし、そして前向きに取り組んで
ほしいからです。
ロコモティブシンドローム、略して「ロコモ」は、運動器の障害による要介護の状態や
要介護リスクの高い状態のことを示しています。日本語では「運動器症候群」です。
「ロコモは社会全体の問題」
戦後日本は命を大切にし、一人ひとりが長く生きるという社会を実現し、世界一と呼べる
長寿国になりました。その一方で、少子化が進んで、高齢者を支える人口が減っています。
過疎化などで65歳以上の人口比50%以上になり、共同体の機能が維持できない地域社会も
現れ始めています。歩くのに苦労するために家に引きこもる高齢者が多くなり、近所の商店街
は寂れ地域経済は沈滞し、若い人たちは働き口を求めてますます都会へ出ていきます。地域の
近所づきあいは少なくなり、それがいっそう高齢者が引きこもりになる原因になっています。
現在、予備軍を含めてロコモと呼ばれる人々の数は4700万人です。60歳過ぎの団塊世代が
75歳以上になるころ、ロコモ人口はどれだけふえていることでしょう。少子化で減って
しまった若い人たちが、それを社会保障で支え、さらに祖父母、両親の介護という形で
支えることになります。
ロコモが進行して要介護に至らないよう、できるだけのことをすることが、本人の幸福の
ためだけでなく、社会全体にとっても大事なことなのです。
☆第6章 ロコモにつよいライフスタイルを
「あらためて『ロコモ』で提案したいこと」
ロコモは、高血圧症や認知症と同じくらいの割合で要介護の原因になっているという事実が
あります。にもかかわらず、これまで社会的にあまり大きくはクローズアップされてきません
でした。
ロコモから要介護に至る方が増加していて、その数はこれまでどこでも経験されたことが
ないほど膨大であるという点が重要です。この状態は足腰が弱った人が少数であったときの
対応方法を、単に延長したくらいでは対応できないような状態なのです。……従来の考え方
では十分な対応ができない時代を迎えていることは明らかです。
日本整形外科学会が中心になって、ロコモティブシンドロームという考え方を提案している
のは、まずこのような現状を広く知っていただきたいとの思いからです。運動器の知識を
もって生活すれば、運動器の機能の低下を予防し、健康長寿につなぐことができるでしょう。
「地域で支えるロコモ」
ロコモは予防的な概念を含んでいます。年齢を重ねるにつれて運動器は変性をおこし、50代
以上になるとどこか不調なところが出てくることが多くなります。膝や腰に痛みが出ることが
あり、日常生活の動作も徐々に大変になってくるかもしれません。しかし、運動器の機能を
低下させないようにロコトレを行うことでこれらを予防し、積極的に外出し、社会活動を行う
こともできると思います。
地域では、ロコモの人が引きこもりにならないよう、いろいろ工夫をしたり、インフラを
整えたりして、ロコモの予防をしようとしている人たちを後押しすることが必要です。
そのためには、やはり一人でも多くの人にロコモに関心をもってもらい、理解してもらい
たいと思います。運動器の知識を共有することがその第一歩になります。ロコモという言葉
はそのためにあります。今後もできるだけロコモティブシンドロームという問題の重要性を
広めていきたいと思っています。
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「ロコモ」「ロコトレ」「運動器」「運動器不安定症」
ネーミング+略しかたの重要性を感じる!
NHKでも「きょうの健康」「ためしてガッテン」「名医にQ」等で2009年頃から多く取り上げ
られている印象だ。
「メタボ」「脳トレ」「循環器・呼吸器」「高血圧症」「認知症」
と比較するとまだまだ広く活用されている現状ではないようだ。
「コーディネーショントレーニング」「運動あそび」「笑顔つながり」
我々の取り組みをお伝えするキーワードたち!いかがだろうか?
メディアで頻繁に集中的に取り上げられるかどうかで広まるスピードは変わってくると思うが
一つひとつ地道に実践を積み重ねていくしかないだろう。
来週4/20(火)小千谷・富久寿大学の開講式でお話をさせてもらう機会を得たが、この一歩一歩
につなげていくチャンスとして活用させてもらおうと考えている。
上記本文からの抜粋のポイントは
「社会全体」「地域で支える」だ。
地域の課題としては、まだまだ多くの方々には認識されていない?と思う。
「健康管理は一人ひとりの問題」から「一人ひとりが地域で信頼できる仲間とともに生きがい
を持って健康に生き切るコトは社会の問題」になっていくサポートを粘り強く追求したい!!
2010年4月1日木曜日
『つなげる⇔つながる』:eこってニュース 第221回
eこってニュースより
『つながる⇔つなげる』
みなさんは最近だれかと手をつなぐコトってありますか?
小学校低学年くらいまでの子どもや孫のいる家庭や
アツアツ!!カップルくらいでしょうか?
職場や地域のコミュニティではなかなかないコトでは…
『親子で運動あそび』@笑足ねっと:という出前教室を
担当させていただいて、感想を書いてもらう場面では、
特に6年生の場合:保護者からも子ども達からも「久し
ぶりに手をつないで、はじめははずかしかったけど
親子でふれあえて良かった!」といった内容がいつも
一番多くて印象的だ。
まさに『手をつなぐ』『ふれあう』がカギとなっている…
携帯電話、インターネット、メールがコミュニケーション
ツールとして当たり前となってしまった今の社会において、
この【リアルなつながり】だからこそ!を改めて考えて
みたいと思う。
先日体育指導委員協議会のプロジェクト:「わんぱくスポ
じゅく」の取組みで、「手つなぎ鬼」と「たすけ鬼」という
鬼ごっこをサポートする機会があった。
まずなぜか子ども達が手をつなげないコトにビックリ!
(6年生の男女がお互い意識しちゃって…だけでもなく)
⇒どちらも手がつなげないと成立しない鬼ごっこなので
「ハイ!手つないで!!」と体指メンバーの声がけが連発!
おかしい…もはや文化が違うのか?コレは普通じゃないぞ?
ココだけ?
「対話によるコミュニケーション」に多くが着目されがち
かと思うが、ゲームのなかのバーチャル世界では体感でき
ない「生身のカラダのぶつかり合い・肌のふれあいによる
コミュニケーション」こそもっともっと見直されなくっ
ちゃいけない時代なのかなと私は痛感する。
こじつけとなるがこんな経験にもからめて、このところ
@笑足ねっと & 白川製作所の事業活動の方向性を下記の
視点で説明している。
---------------------------------------------------
『少子・超高齢社会』に向けて
将来の見えにくい現代社会において、確実に進んでいく
超高齢・人口減少社会の先進国:日本
QOL(生活の質)の向上:「より良く生き切る」 がテーマに
20世紀:つくれば売れる・物質的な豊かさ
21世紀:価値観の多様化・ココロの豊かさが求められる時代
↓
仮説:ヒトは一人での継続(生活)は困難である!
仮説:生きがい=仲間がいて+役割があるコト
↓
【ソーシャルキャピタル(社会関係資本)】視点
人々がもつ信頼関係や人間関係(社会的ネットワーク)づくり
に役立つ=『ココロをつなぐ』:道具と仕組みの組合せ
を追求
---------------------------------------------------
『つながる健康運動遊具』開発
「面白い」「愉しむ」「やる気になる」
ヒトの『ココロ』や『気持ち』をつなぐ
「道具」と「仕組み」の組合せに挑戦
↓
【感性ロボット】づくり ⇒ 【ばらんすてっぷ】
:五感で伝える⇔五感が伝わる
【感性価値創造】を追求 ⇒ 【笑顔つながり】
:笑かし合う⇔支え合う
『モノづくり』:㈱白川製作所 &
『コトづくり』:㈱笑足ねっと
---------------------------------------------------
ヒトとヒトとヒトがリアルにつながる仕組み(空間・時間
・仲間)と道具を提供し、その『つなぎ役』という仕事・
働き手・役割への対価で成り立つビジネスモデルの確立
に向けてまだまだ走り続けたい。
参考(リアルつながり系情報):
タッピングタッチ
Freqtric Project(フレクトリック・プロジェクト)
他人との接触コミュニケーションをインタフェースに
『つながる⇔つなげる』
みなさんは最近だれかと手をつなぐコトってありますか?
小学校低学年くらいまでの子どもや孫のいる家庭や
アツアツ!!カップルくらいでしょうか?
職場や地域のコミュニティではなかなかないコトでは…
『親子で運動あそび』@笑足ねっと:という出前教室を
担当させていただいて、感想を書いてもらう場面では、
特に6年生の場合:保護者からも子ども達からも「久し
ぶりに手をつないで、はじめははずかしかったけど
親子でふれあえて良かった!」といった内容がいつも
一番多くて印象的だ。
まさに『手をつなぐ』『ふれあう』がカギとなっている…
携帯電話、インターネット、メールがコミュニケーション
ツールとして当たり前となってしまった今の社会において、
この【リアルなつながり】だからこそ!を改めて考えて
みたいと思う。
先日体育指導委員協議会のプロジェクト:「わんぱくスポ
じゅく」の取組みで、「手つなぎ鬼」と「たすけ鬼」という
鬼ごっこをサポートする機会があった。
まずなぜか子ども達が手をつなげないコトにビックリ!
(6年生の男女がお互い意識しちゃって…だけでもなく)
⇒どちらも手がつなげないと成立しない鬼ごっこなので
「ハイ!手つないで!!」と体指メンバーの声がけが連発!
おかしい…もはや文化が違うのか?コレは普通じゃないぞ?
ココだけ?
「対話によるコミュニケーション」に多くが着目されがち
かと思うが、ゲームのなかのバーチャル世界では体感でき
ない「生身のカラダのぶつかり合い・肌のふれあいによる
コミュニケーション」こそもっともっと見直されなくっ
ちゃいけない時代なのかなと私は痛感する。
こじつけとなるがこんな経験にもからめて、このところ
@笑足ねっと & 白川製作所の事業活動の方向性を下記の
視点で説明している。
---------------------------------------------------
『少子・超高齢社会』に向けて
将来の見えにくい現代社会において、確実に進んでいく
超高齢・人口減少社会の先進国:日本
QOL(生活の質)の向上:「より良く生き切る」 がテーマに
20世紀:つくれば売れる・物質的な豊かさ
21世紀:価値観の多様化・ココロの豊かさが求められる時代
↓
仮説:ヒトは一人での継続(生活)は困難である!
仮説:生きがい=仲間がいて+役割があるコト
↓
【ソーシャルキャピタル(社会関係資本)】視点
人々がもつ信頼関係や人間関係(社会的ネットワーク)づくり
に役立つ=『ココロをつなぐ』:道具と仕組みの組合せ
を追求
---------------------------------------------------
『つながる健康運動遊具』開発
「面白い」「愉しむ」「やる気になる」
ヒトの『ココロ』や『気持ち』をつなぐ
「道具」と「仕組み」の組合せに挑戦
↓
【感性ロボット】づくり ⇒ 【ばらんすてっぷ】
:五感で伝える⇔五感が伝わる
【感性価値創造】を追求 ⇒ 【笑顔つながり】
:笑かし合う⇔支え合う
『モノづくり』:㈱白川製作所 &
『コトづくり』:㈱笑足ねっと
---------------------------------------------------
ヒトとヒトとヒトがリアルにつながる仕組み(空間・時間
・仲間)と道具を提供し、その『つなぎ役』という仕事・
働き手・役割への対価で成り立つビジネスモデルの確立
に向けてまだまだ走り続けたい。
参考(リアルつながり系情報):
タッピングタッチ
Freqtric Project(フレクトリック・プロジェクト)
他人との接触コミュニケーションをインタフェースに
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