月刊「健康づくり」人生80年時代に必要とされる「予防」とは [高齢者の介護予防 第1回]
連載スタートに触れ「予防」について考えてみました!
財団法人 健康・体力づくり事業財団
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大渕 修一 室長 (東京都老人総合研究所 介護予防緊急対策室)
≪「予防」(=主なターゲット)の歴史≫
人生40年時代[~明治・大正・昭和初期]…感染症
人生60年時代[戦後~昭和初期]…生活習慣病(脳卒中、心疾患、悪性新生物)
人生80年時代[平成~]…認知機能・身体機能(加齢に伴う心身機能低下)
⇒単に長生きではなく、元気で長生きするコト
2006年度から介護保険制度において介護予防サービス事業を創設
市町村の責任において、生活機能の維持・向上のための介護予防事業
(全高齢者を対象とした「一般高齢者施策」および、よりハイリスク者
のための「特定高齢者施策」)を実施
『人生80年時代に必要とされる予防=介護予防』
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中高年からの介護予防読本-すばらしい「老い」を求めて- (2005年2月発行)
編集・発行:東京都福祉保健局 高齢社会対策部 介護保険課 より
中年期:
「生活習慣病」の予防
○ガン ○心臓病 ○脳卒中 ○糖尿病
高齢期:
「老年症候群」の予防
○生活機能 ○転倒・骨折 ○尿失禁 ○認知症、うつ
○低栄養 ○足のトラブル ○口腔ケア
老年症候群とは高齢者特有にあらわれ、必ずしも疾病という訳ではありませんが
しかし「生活機能(ADL)」を損ね、日々の「生活の質(QOL)」を低下させるような
状態をいいます。
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「介護予防」というネーミングは以前からあまり好きではないため、私の中では
行政の施策における場面でのみ使用するようにこだわっています。
マイナス面を防ぐ志向ではなく、プラス面に着目して「より良く生きるため」の
取組みが結果的に予防につながる展開を推進していきたいと考えます。
捉え方の違いだけかもしれませんが、一人ひとりの『何のために』というココロ・
姿勢・心構えが、仲間とつながる・支え合える関係性が大切なように日々感じます。
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