2009年2月2日月曜日
特集:社会起業家という生き方
月刊 REC レクリエーション 2009年 2月号 No.595
遊びが学びになる 学びが遊びになる 遊学を応援する人の月刊誌
日本レクリエーション協会
CASE 1:『子どもから大人まで、運動あそびを活用して健康アップ』
として当社の取り組みを取り上げていただきました。
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↓本文より
よりよい社会を実現するために、
自ら行動を起こす社会起業家たち。
彼らの行動の原動力となっている「思い」には、
レク活動に関わるみなさんが共感することも
きっと多いのではないでしょうか。
起業するまでに至らなくとも、
例えばビジネスの観点を取り入れることによって、
あるいは他の専門をもつ人との連携によって、
レク活動の可能性は、ぐんと大きく広がるはず。
社会起業家という生き方には
日頃のレク活動を充実させる
たくさんのヒントがありそうです。
身近な変革の種を見つけよう『レクでソーシャルビジネス』
レクリエーション分野で社会起業した2つのケースを紹介します。
株式会社 笑足ねっと (新潟県柏崎市)
CASE 1:『子どもから大人まで、運動あそびを活用して健康アップ』
「笑顔で楽しく体力向上を」
新潟県柏崎市。昔は映画館だった建物のなかに、運動あそび塾
「しらさん家」はある。遊びやゲームを取り入れ、楽しみながら
運動神経や情報神経系を強化する教室で、小学校くらいまでの子
どもたちと高齢者が対象だ。
「しらさん家」を運営するのは、株式会社笑足ねっと(わらかし
ねっと)。社長の「しらさん」こと白川正志さんは、産業機械など
の部品加工会社である家業を背景に、はじめは高齢者の筋力回復
に役立つ機器を開発したいと考えていた。
「転倒予防や寝たきり防止にと、パワーリハビリテーション・
プログラムに参加するお年寄りは多いのですが、見学に行くと、
みんな黙々とトレーニングをしているのです。もっと笑顔で楽し
く体力向上できる方法はないものかと思いました」
モノづくりが本業の一方、白川さんはスポーツ指導員として、
地元のミニバスケのコーチを10年以上続けてきた。その延長線上
でレク・インストラクターの資格ももっている。さらに長寿社会
のウエルネス(健康)に貢献する仕事をと、健康・生きがいづくり
アドバイザー、高齢者体力つくり支援士、コーディネーショント
レーニングのコーチングライセンスを取得し、2007年の春に笑足
ねっとを立ち上げた。
「地域貢献の新構想も展開」
家業を継ぎ、すでに経営者だった白川さんにとって、笑足ねっ
とは第二創業だ。企業経営の知識や経験、人脈においては一日の
長がある。とはいえ、新しい事業をひとりで始めることへの不安、
資金調達や採算ベースに乗せるための腐心など、起業にはつきも
のの苦労もひと通り味わった。
「異業種での創業ですから、起業セミナーに参加してビジネス
プランを練り、いろいろな人の助言を聞き、市や商工会議所の第
二創業支援を受けて創業に踏み切りました。資本金は300万円。
街元気プロジェクトの現地研修を通じて市街地の空き店舗活用を
思い立ち、建物は閉館した映画館を改装したので、経費を抑える
ことができました」
創業から1年8ヵ月、「しらさん家」では志を同じくする若いスタ
ッフ2名が、運動あそびの支援にあたる。学校や企業などへの出前
教室にも進出し始めたところだ。
「モノであふれる日本では、レクリエーションの分野には、心の
豊かさやクオリティー・オブ・ライフの面でも社会的意義があり、
起業の可能性も高いと思います。ただ、ビジネスである以上、継続
性や事業性が欠かせません。『資格をもっているから』という軽い
発想だけだと、難しいのではないでしょうか」
笑足ねっとでは今、歩人駅(ほっとターミナル)構想を新たに展開
しようとしている。参加する住民に歩数計を付けてもらい、歩数計
の数字と体組成変化を「しらさん家」で管理して、歩いた歩数だけ
商店でポイント還元してもらう仕組みだ。健康づくりとまちづくり
を組み合わせ、地域に貢献しつつ事業性も確保するという、社会起
業家ならではの発想が注目される。
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「レクリエーション分野」「社会起業(ソーシャルビジネス)」
という分類に関して:当社の場合、事業構想から立ち上げ初期の
段階ではあまり意識していませんでした。
民間企業というカタチにこだわりスタッフの報酬は利用者の方々
の対価(受益者負担)で成り立つビジネスモデル(健康づくりと仲間
づくりを合わせて支援する働き方・いわゆる運動面だけのインス
トラクターとはちょっぴり違う「笑顔をつなぐ」コーディネート
役としての職種の確立)を目指して事業を継続中です。
「地域の課題解決は行政がなんとかしていくもので、そのサービス
に関してはほぼ無料で受けられるものだ」という住民の感覚に「
これからの時代は一方的に依存するだけではなく自ら変えていく必
要がありそうだよね!共助も…」と気づいてもらう場面等、事業コ
ンセプトを説明していく際に「社会起業」の考え方がピッタリくる
なと思い、取り入れてきた経緯もあります。
まだまだこの「社会起業」が英国のように認知されていくには期間
を要すると思われますが、粘り強く地道に活動を実践していくしか
ないと覚悟し、「そう簡単にみんなに分かってもらっちゃったら面
白くないじゃん」と様々な試行の積み重ねを愉しみたいと捉えてい
ます(そうありたいと…)。
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